・2016年9月30日(金)に滋賀県竜王町へフクユタカ大豆の育成状況の確認を行いました。今回の目的は①播種後の育成状況、②除草剤実験圃場について、③今期作付面積、収量予定についてです。
① 前回、播種の時期にお伺いさせて頂いた時は雨の影響により播種が例年より遅れていると聞いていましたがその後は順調に播種を終えることができたと聞き一安心しました。しかし播種後に関しては竜王町薬師という所ではヨトウムシによる食害が多く、中には茎が枯れ果ててほぼ全滅状態といった圃場もありました。田村会長によると8月上旬に雨が降らなかったことや薬師という場所は風の通りが悪いことからヨトウムシが葉から落ちなかったことが原因の1つと考えていると話されていました。あまりの光景に唖然としてしまいましたが他の地域では播種が遅れていない所では育成状況は概ね良好とも話されていたのでほっとしました。
② 今回の訪問では実験圃場と従来の圃場を見比べてきました。私の主観ではありますが実験圃場も従来の圃場との差が感じられず育成状況は良好と感じ、同行して頂いたJAグリーン近江竜王支店の伴和也氏も私と同じ意見でしたがこれから収穫した時に品質、収量が同じくらいあるかどうかとのことです。ただ実験圃場の品質、収量が落ちたとしてもその原因が除草剤と一概に言えないので今の時点では何とも言えないといった感じです。
③ 伴和也氏によるとまだ集計はできていないが竜王町では作付面積は昨年より増えているとのことですが前述したヨトウムシの被害や実験圃場の件もあることから現段階では収量予定は解りかねるとのことです。
これから収穫時期までの心配事は雨や台風の影響によって葉に土が付き光合成ができなくなって実の成長が止まってしまうことだそうで今後の天候によって品質に影響が出るとのことですが自然が相手なのでただただ祈るばかりです。また今の時期は圃場の中に蓼という雑草があり、これは従来の除草剤でも伸びてきて困ったことに収穫時期になっても完全に枯れなくて収穫した大豆の品質に影響が出るとのことで刈り取りを手作業で行っています。この作業は40aで1週間かかるようで竜王の作付面積を考えるとただただ脱帽する思いです。今回は竜王町でも久しぶりの快晴で田村会長や伴和也氏には米の方で忙しい中対応して頂きありがとうございました。(小西 歩)